水彩を始めるのに必要な道具は?

 

フク】水彩で絵を描きたいけど、どんな道具(用具)が必要なの?
フクのお小遣いでも始められるかな?  

サラ】画材の中でも、水彩の道具は安価なものが多いのよ。だからフクちゃんのお小遣いでも大丈夫!
特にこれから始めようという人なら、水彩紙水彩絵の具パレット! まずこの4点を揃えておけばすぐに始められるわよ!
 ここでは初心者の方を対象に、お財布に優しいお手頃価格の道具を紹介するわね!
サラからのアドバイスとしては、水彩紙水彩絵の具にお金をかけること!
それ以外のパレッなんかは、とりあえずダイソー(100均)なんかで購入してもOK!
ここでは「水彩を始めるための道具」をご紹介します。
おススメの商品とその
理由も付けて、下の【ページの目次】の順で解説して行きます。

※これを読んでいるあなたの街には「画材店」はありますか?
近くにない場合はインターネットでの購入をおススメします。ネットショップのAmazonは、画材や文具の割引率が高く、定価の10%~25%OFFで購入できる物もあります。時価(変動有り)になりますが、現時点(2021年6月時点)での価格も表示しておきますね。
またダイソーで安く購入できる道具もありますから、紹介文を参考に、ご自分に合った水彩道具を揃えてみて下さいね。

水彩画を始めるのに必要な道具

■1)水彩紙:F4号サイズ

ホルベインという有名なメーカーの水彩紙。
私たちが普段使用するコピー紙、A4サイズより2㎝周りほど大きいサイズ(F4号)です。絵画作品として仕上げたい場合は、この2倍の大きさのF6号がおススメです。F4号とF6号サイズを購入しておくと、仕上げたい作品によって使い分けが出来ます。
ブロック冊子となっていて、12枚の紙の縁が、あらかじめ糊(のり)で固めてあります。水張りの手間を省き、水をたっぷり使って描いても、”たわむ”ことがありません。一枚完成させるごとに、はぐようにカッターで縁を切り取ります。
2021年現在は、水彩紙の表紙が青色にリニューアルされています。「水彩時間」ではこの水彩紙を使用して、線画を元に技法とその手順をぬり絵の感覚で習得していきます。

 

■2)水彩紙:A4サイズ

コンパクトなA4サイズ(コピー用紙サイズ)です。ブロック型の厚い水彩紙は高価なので、試し塗りや、単品のモチーフを描く時のために、安い価格のこのサイズを1冊持っておくと無駄がありません。鉛筆デッサンも出来る紙質です。
自宅のプリンターにセットできるサイズなので、このサイトからダウンロードした線画(下絵)をそのまま印刷できます。形状はレポート用紙と同じで、1枚1枚すぐに切り取れます。ブロック型に比べると薄い紙のため、たっぷりの水を使うと”たわみ”が出ます。さらりと軽いタッチの水彩画におススメ。

 

■3)カーボン紙:A4サイズ

A4サイズの片面筆記用カーボン紙。カーボン紙とは片面だけが黒インクがついている紙のことです。反対の面からボールペンなどで絵を描くと黒インク側の下に置いている水彩紙などに絵が複写されます。
同じ下絵で何枚も違う色使いで絵を描いたりするときにも使えます。
ここではサイトからダウンロードした線画を水彩紙に写し取る時に使います。
ダイソー(100均)でも少し質は劣りますが、5枚入りのカーボン紙を購入できます。お得です。

 

■4)透明水彩絵の具

有名な水彩絵の具で、初心者からプロの方まで購入されている絵の具になります。
透明水彩の絵の具には固形水彩とチューブ水彩がありますが、チューブの方をオススメします。ご自分で使う色だけパレットに並べ、そのまま乾かせば固形として使えます。
このメーカーの絵具は安価ですが、鮮やかで透明度も高くキレイに仕上がります。セットで購入する場合は、12色、18色、24色、30色、48色、60色、108色まであります
これから水彩を始められる方には30色がおススメです。
よく使う彩度が高い色がこのセットから入ってきます。混色すれば作りたい色に近い色を作ることができますが、水彩絵の具は混色することで彩度が落ちます。

お財布に余裕がある方には48色がおススメ。混色では作れない色も多く、豊富な色の中から、自分の心がトキメク色を見つけることが出来ます。
24色以下のセットで購入した方にも、おススメの色を以下で紹介します。単品での購入の参考にして下さい。

 

■5)色名:オペラ

30色セットから入っている色。(24色以下には入っていません)
鮮やかなピンク色としてイチ押しの色です。赤やピンク、紫の花を描くときに大活躍します。彩度が高いので、青色(ホリゾンブルー)に混ぜるだけで、セットされている紫色以上に、イキイキとした紫色ができます。花を描くときに、パレットの上にセットしておきたい色です。
1本の量は5ml程度ですが、水で溶いて使うので1年は持ちます。

 

■6)色名:レモンイエロー

30色セットから入っている色。(24色以下には入っていません)
鮮やかで透明感のある黄色です。きれいなオレンジ色や、明るい緑色を混色で作る時に使います。
水彩絵の具は時間と共に彩度が落ちるので、色を塗る前にこの色を下地として軽く塗っておくと、色味が明るく保てます。
花や新緑の葉などを描くときにパレットにセットしておきたい色です。
1本の量は5ml程度ですが、水で溶いて使うので1年は持ちます。

 

■7)色名:ホリゾンブルー

60色セット以上から入っている色。(48色以下には入っていません)
明るくあたたかな青色です。彩度が高いので混色する時にも使えます。
単色でも快晴の青空や、水の表現などの色味として活躍します。ホルベインのセットに入っている青色は、冷たい青が多いので、あたたかな水色を感じさせるこの色を1本もっておくといいですよ。
これも使う頻度によりますが、1年以上持ちます。

 

■8)色名:サップグリーン

48色セット以上から入っている色。(30色以下には入っていません)
透明感のある自然色系の深い緑色です。明るく塗りすぎた時、しっとりとした色調で調和させたい時などに使います。透明度が高いので、薄く溶いて上からかけるように塗ると色味が落ち着きます。花などを描くときは、茎や葉っぱの色味として混色します。
使う頻度にもよりますが、1年以上持ちます。

 

■9)色名:チタニウムオペークホワイト

60色セット以上から入っている色。(48色以下には入っていません)
透明水彩の中で、不透明の白色として持っておくと便利な色です。
半透明の白色(チャイニーズホワイト)は12色セットから入っていますが、透明性を活かす水彩で白を使うことはほとんどありません。白を混色すると不透明になります。
チタニウムホワイトは、最後の仕上げ、光などの表現で少し加筆する程度に使います。不透明水彩(ガッシュ)の白色で代用してもOK!

 

■10)色名:フタロブルー

ホルベインではなく、ターナーというメーカーの水彩絵の具です。
鮮やかで透明度が高いブルー。この透明感を最大限表現したくて、絵のモチーフを選ぶくらいサラおススメのブルーです。透明感のある深遠な水の表現が出来ます。
メーカーは違ってもホルベインとの相性も良く、混色もOK!

 

■11)水彩パレット

仕切りが30個のアルミパレット。サラが今、使っているサイズです。使い勝手がよいのでおススメです。
水彩絵の具で30色を購入した方は色を全部並べられます。パレットを洗うのがめんどくさい…という方は紙パレットもおススメ。使っていないお皿や卵のパッケージなども活用できます。使い捨て出来て便利です。

 

■12)水彩画筆:6本セット

筆にはラウンド(丸筆)・フラット(平筆)があります。
サラはほとんど丸筆で描きますが、人によっては、平筆をぼかしに使ったり、タッチをいかした描き方をしたりする人もいます。まずは両方の形の筆を持っておくと良いでしょう。筆は道具の中では一番値段に幅があります。1本1万円以上もするものもありますが、まずはお手頃な値段で数本そろえて、描き心地を試してみて下さい。
筆の大きさは#で表記されます。数字が大きいほど太い筆になります。このセットでは#6の丸筆まで入っています。
初めての方はこの6本セットからがおススメです。値段も手ごろで使い心地が良いです。ハガキサイズの絵であれば#6の筆まであれば描けますが、A4サイズ以上を描く方は、#8~#12まで持っておくと広い面を塗る時に楽です。

 

■13)水彩画筆:#8サイズ

#8は、A4サイズ以上の水彩紙で使用頻度が高くなります。
この筆は、リス毛100%の水彩画筆で、お値段の割に使い心地がいいです。
水の含みがよく、毛先が揃いやすいので細密画や線描にも適しています。
#8~#12の太い丸筆を使うと、水彩ならではの心地よいタッチを実感できます。

 

■14)ナイロン筆:#0サイズ

水彩は白い所を塗らずに残して描きますが、細かな部分はあらかじめマスキング液をつけて色がのらないように描いておきます。その時に使用する専用の筆として持っておくと便利です。マスキング液はゴム液なので、筆に着けて乾いてしまうと固まってしまいます。固まった筆を戻す溶液もありますが、溶解しながら描いていると時間がかかります。使った筆を溶剤につけておき、後でまとめて洗う方が効率的です。そのために2~3本は持っておきましょう。また、マスキング液はきれいに取れない事も多いので、使い捨てできる価格の筆がおススメです。 ダイソーなどで揃えてもOK!

 

■15)マスキング液

この液を筆に浸して、細かな部分を描いておくと、その部分がマスクされ、水彩絵の具をはじきます。後ではがすとそこだけ白く残るので、繊細なタッチが可能になります。水彩画の初心者の方は使わない方も多いですが、この液を使うと表現の幅が広がるのでおススメです。なにより、固まった後にはがすのが楽しい。
少し濃いめの液なので、食器を洗う洗剤を混ぜた水で薄めたりして使用すると使い勝手がよくなります。
使用したすぐの筆は水で洗えますが、完全に固まってしまうと専用の溶解液でしか溶かせません。
注意点は、とても乾きが早いこと。そのためビンのふたを開けたままにすると、すぐに乾いて使えなくなります。使用する分だけ皿などに出しておきましょう。きちんと使えば1年くらい持ちます。

 

■16)マスキング液の溶液

筆について固まってしまったマスキング液を溶かす専用の液です。
数時間つけておくことで、固まったマスキング液が白いダマになって簡単に取れるようになります。
液につけた後、ほぐすように石鹸水で洗っておきましょう。マスキング液を使用した筆は、その都度つけておいて、後でまとめて洗うようにすると時間の無駄がありません。

■17)ラバークリーナー

水彩紙に塗ったマスキングが乾いた後、はがすためのゴム製のクリーナーです。
軽くこするだけではがれます。ラバークリーナーには、「平型2枚入り」のものもありますが、「巻型」のこちらの方をおススメします。薄くて柔軟性があり、毎回3センチほど切って使用し、その都度捨てるようにする方が無駄がありません。

 

■18)マスキングテープ

絵の具がはみ出さないように彩色画面の外側をマスクするテープです。
幅が15mmと使いやすいサイズになっています。
しっかり貼っても、後ではがしやすい粘着力で、紙を傷めることがありません。
下描きをした後に、色を塗る前に四方に貼っておくことで、外縁を汚すことなく安心して描けます。

 

■19)ハケ

水彩紙の下塗り(水塗り)として使用します。均一に色を塗る時にも使用できるので、買っておくと便利です。Amazon・楽天でも買えますが、ホームセンターやダイソーの方が安く購入できます。

 

■20)バケツ

筆を洗うためのプラスチック製の器です。仕切りが付いているので水の濁りを分けることができます。Amazon・楽天でも買えますがダイソーの方が安く購入できます。
大きなコップで代用しても構いません。サラは電子レンジ用の耐熱ガラスの容器で代用しています。薄くて割れにくい透明の容器で、水に色が拡散する様子が見えて癒されます。また水の濁り具合も見えるので、水替えのサインにも気づけます。

 


サラ】道具の準備はできましたか?

フク】できましたー。
今月のお小遣いの残りと、来月のお小遣いを前借して揃えました!

サラ】了解! では次は「ぬり絵」の「線画」のダウンロードの仕方を解説します。

※追記。「線画」は、現在Amazonのキンドル本の付録 になっています。
道具の準備が出来た方は、「水彩技法と塗り方」に進んで下さい。
9つの水彩技法を詳しく解説しています。塗りの参考になると思います。

 

水彩ぬり絵の線画のダウンロード

 

水彩画の技法と塗り方、描き方